野菜の支柱立ての目的、道具、種類

1.支柱立ての目的と道具

野菜を栽培する時は、支柱を立てて育てるのか立てないで育てるのか悩みますよね。

野菜を栽培する方法は、地ばい栽培と立ち栽培の2種類の方法があることをご存じでしょうか。

  • 地ばい栽培:つるを地面にはわせて育てる方法です。広い面積が必要です。
  • 立ち栽培:支柱やネットを使ってつるを誘引して育てる方法です。つるを空中に伸ばすので狭い面積でも栽培できます。

つまり、地ばい栽培とはつるを地面で育てる栽培方法、立ち栽培はつるを空中で育てる栽培方法のことです。

支柱を立てる主な目的は、強風で株が倒れるのを防いだり、つるを空中に伸ばしたり、日当たりや風通しを改善させる時に立てます。

したがって、支柱は全ての野菜栽培時に立てる必要はありません。つるが伸びる野菜・実がつく野菜に対して支柱を立てて、つる・茎、枝を支えてもらえれば大丈夫です。

では、つるや枝が伸びる野菜で、地ばい栽培と立ち栽培をどうやって使い分けるのかというと、

  • 地ばい栽培が適した野菜:カボチャ、スイカ、メロンなど
  • 立ち栽培が適した野菜:ナス、トマト、キュウリ、ピーマン、ししとう、ミニカボチャ、小玉スイカ、小玉メロン、つるありインゲン、えんどうなど

というように、実の重さが非常に重たい野菜は地ばい栽培、実の重さが重たくない野菜は立ち栽培で育ててもらうのがいいです。
※ナス、トマト、キュウリなどは収穫時期を迎えると野菜の実が大きくなっているので、実の重さに耐えきれずに茎・枝が折れることがあるので支柱につる・茎・枝を誘引してしっかり支えましょう。

支柱を立てて育てるメリットとしては、日当たりや風通しが良くなると野菜の生長が良くなり病気にも掛かりにくくなるので安定して野菜を育てられるようになることです。

支柱の高さは、あまりにも高い支柱を立てても手が届かないところの作業は面倒なので、最大で自分の手が届く高さ位がいいと思います。支柱の高さは50cmくらいの低いものから2m以上の高いものまで売られているので、野菜の草丈に合わせて支柱の長さを選んでください。

支柱の立て方は、1本だけ土に押し込んで立てる方法から支柱を数本組み合わせて立てる方法まで様々あります。それぞれの野菜に適した方法で支柱を立ててつる・茎・枝を支えるようにしましょう。

支柱を立てる時に必要な道具

支柱を立てる時に必要な道具は支柱とひもの2点です。

  • 支柱:長さはいろいろあるので収穫する時の野菜の草丈で選ぶ
  • ひも:麻ひも又はビニールひもなどの柔らかい素材のもの

その他、次の材料や道具は必要に応じてそろえてください。

  • あんどん型支柱:あんどん型専用の支柱
  • つる用ネット:つるを誘引するネット
  • 針金、留め金具:支柱を固定する材料

↓支柱はビニールひも(ワイヤー入り)などで結んでください↓
支柱ビニールひもで結ぶ

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2.支柱の立て方の種類

支柱の立て方は、仮支柱、1本仕立て、2本仕立て、3本仕立て、あんどん仕立て、スクリーン仕立てがあります。

どの支柱の立て方で野菜を育てても構いませんが、できるだけ野菜に合った支柱の立て方を各人で考えて育ててください。

まずは、それぞれの支柱の立て方の種類を覚えましょう。

仮支柱

野菜の苗を植え付けてすぐの時は苗が小さくてどこに支柱を立てたらよいのかわからないですよね。

そのような時は、まずは仮支柱を立てて様子をみて、苗が生長して枝が伸びたら本支柱に立て変えます。仮支柱は、ナスやピーマンなどの実もの野菜に立てることが多いです。

支柱の長さが短い仮支柱を立てた後は、支柱の長さが長い本支柱に変えないといけないので、この作業が面倒なら初めから本支柱を立ててもいいと思います。

1本仕立て

1本仕立て

1本仕立ては、つるや主枝を1本伸ばして野菜を育てる時に使う方法で支柱1本で株を支える仕立てです。

支柱を立てる時は、株元から5cmくらい離して支柱を立ててください。

誘引する時は、適当な間隔(約15cmくらい)で支柱とつるや茎をひもで結んでください。背の低い野菜や背の高い野菜に適しています。

1本仕立てに適した野菜

  • 大玉トマト
  • 中玉トマト
  • キュウリ

2本仕立て

2本仕立て

2本仕立ては、つるや枝を2本伸ばして野菜を育てる時に使う仕立て方法です。

茎が枝分かれしているところで、支柱を2本交差させて組み立てます。交差させたところは、ひもや針金などで縛ってください。

誘引する時は、枝をそれぞれの支柱にひもを使って結びつけてください。

2本仕立てに適した野菜

  • 中玉トマト
  • ミニトマト
  • ナス

3本仕立て

3本仕立て

3本仕立ては、つるや枝を3本伸ばして野菜を育てる時に使う仕立て方法です。

茎が枝分かれしているところで、支柱を3本交差させて組み立てます。交差させたところは、ひもや針金などで縛ってください。

誘引する時は、枝をそれぞれの支柱にひもを使って結びつけてください。

3本仕立てに適した野菜

  • ナス
  • ミニトマト
  • ピーマン

あんどん仕立て

あんどん仕立て

コンテナの隅に支柱を4本立てる方法です。
細めの支柱を横にはわせて、ひもや針金などで結びつけて固定します。
誘引する時は、つるがらせん状に伸びるようにひもを使って支柱へ結びつけてください。

あんどん仕立てに適した野菜

  • 小玉スイカ
  • 小玉メロン
  • つるありインゲン
  • ミニかぼちゃ

スクリーン仕立て(ネットを張るとネット型になります)

スクリーン仕立て

支柱を2~3本立てる方法です。
細めの支柱を横にはわせて、ひもや針金などで結ぶかネットを張ります。
誘引する時は、つるや茎がS字に伸びるようにひもを使って支柱に結びつけてください。

スクリーン仕立てに適した野菜

  • キュウリ
  • ミニトマト
  • えんどう

支柱の高さは、0.9m、1.2m、1.5m、1.8mなどあります。自宅の近くの100円ショップやホームセンターで探した方がお目当ての支柱が見つかりますし価格が安いです。ネットショップ(amazon、楽天市場、ヤフーショッピング)でも購入できます。

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