プランターを使ってニンニクの育て方

プランターの家庭菜園(ニンニクの収穫)

市民農園を借りなくてもプランターを使えば家庭菜園を楽しむことができます。ニンニクの育て方を覚えて家庭菜園を始めてみませんか。

菜園道具の揃え方、タネ球の植え付け、追肥、収穫までのニンニク栽培で行う作業方法をわかりやすく解説しています。

目次

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1.ニンニクを育てる為の前準備

ニンニクのタネ球の植え付けと収穫時期

ニンニクの体への効用
カリウム:530mg(可食部100gあたり)
ニンニクは、タマネギ、ネギ、ニラの仲間で、デンプン、タンパク質、ビタミンB1、カリウム、カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれている野菜です。
球のままでは臭いはありませんが、切ったり、つぶしたりして細胞に傷がつくと強い臭いがでます。臭いの成分はアリシンという成分で、殺菌作用、血圧を下げる、コレステロールを減らす効果があります。
ニンニクは、辛味が強い、硫化物が多い、刺激が強い、殺菌力があるという特徴を持っており、ニンニクを食べると風邪を引かないといわれているようにスタミナをつけ健康を維持する健康野菜・薬用野菜として生のままでも加熱してもどちらでも食べられています。
生で食べると独特の香りが強く殺菌はより効果的なので、馬刺しや刺身などと一緒に食べるのがいいです。ニンニクを加熱すると臭いが弱まり肉や魚の臭みを消してくれるので料理の風味を良くする目的でよく使われます。
ニンニクの基本栽培情報
難易度:普通
野菜の分類:ヒガンバナ科(旧ユリ科)
日当たり:日なたが良い
プランターの深さ:最低でも土が15cm以上入るものを用意してください
栽培に適した時期:9月~翌年7月
タネ球の植え付け:9~10月(初心者の方でもタネ球から簡単に育てられます。)
連作障害:特にないが3年連作したら同じ土では1年休むのがよい
人工授粉:いらない
収穫時期:5~7月
用意する主な資材
ニンニクのタネ球:福地ホワイト、遠州早生、壱州早生という品種がおすすめです
プランター:深底タイプでなくても大丈夫です
培養土:元肥入りで団粒構造になっているもの
肥料:肥料の表面がコーティングされている被覆肥料や速効性の液体肥料が使いやすいです

まず初めは、タネ球を植え付ける前準備として、野菜作りに適したプランターと土を用意します。
こちらを参考にしてください。

<おすすめの培養土>

商品名:自然応用科学 花と野菜の土 W効果 25L
説明:保水性・通気性・排水性に優れており野菜栽培に適した繊維質が多い培養土です。一般的な培養土よりも繊維質が多くふかふかしているのでニンニクなどの地中にできる野菜をプランターで育てるのに適しています。

<おすすめの大型プランター>

商品名:アイリスオーヤマ ベジタブルプランター 480
説明:アイリスオーヤマのベジタブルプランター480は、スノコ付きの大型プランターです。ニンニクは普通サイズのプランターでも育ちますが、土が多く入る深底プランターを使って育てるとより大きな球に育ちます。この大きさのプランターで土は約20L入り6~8株のニンニクが育てられます。

ニンニクのタネ球はこちらの楽天市場のショップからでも購入できます。

 

2.プランターへタネ球を植え付けます

ニンニクのりん片

ニンニクは、栽培期間は長いですが病気を防げば比較的簡単に育てることができる野菜です。

ニンニクを上手に育てる時のポイントとしては、

  • 適切な品種を選ぶこと
  • りん茎を1片ずつにちぎって植え付けること
  • 寒さに強く暑さに弱いので早植えしないこと
  • 乾燥に弱いので土は乾燥させないこと
  • 日当たりがいい場所で育てること
  • 肥料切れにならないこと
  • 酸性土壌に弱いので石灰を混ぜること

に注意して育てるようにしてください。

特に適切な品種を選ぶことは最も大切な作業ですので、育てる土地の気候が寒冷なのか温暖なのかに対応した品種を選定してください。

1.タネ球を購入します

ニンニクのタネ球(福地ホワイト)

初めに行う作業は、タネ球をホームセンターなどで購入しましょう。

ニンニク栽培を成功させるコツは、栽培する地域によって寒い気候なのか暖かい気候なのかが違うので適切な品種を選ぶことが重要です。

ホームセンターではニンニクのタネ球は9月から店頭に並び、よく見かける品種としては、福地ホワイト、遠州早生、壱州早生があります。

  • 福地ホワイト:青森県で作られている品種で、りん片は真っ白い色をしています。寒い地方の栽培に適しています。
  • 遠州早生:静岡県で作られている品種で、りん片は紫色をしています。暖かい地方の栽培に適しています。
  • 壱州早生:西日本で作られている品種で、りん片は白っぽいクリーム色をしています。暖かい地方の栽培に適しています。

寒い地方で育てるのに適した品種は寒さに長い期間当たらないとトウ立ちせず(花芽ができず)りん片が1つしかできないことがあるので、寒い地方では寒い地方で育てるのに適した品種、暖かい地方では暖かい地方で育てるのに適した品種を選ぶようにしてください。

また、できるだけ状態がよいタネ球を選ぶ為に、

  • へこんでいたりキズがついていないか?
  • 病気になっていないか?
  • 腐っていないか?
  • サイズは適切か?

を確認してから購入してください。

タネ球が小さいと小さいニンニクしか収穫できなくなるので大きな球を選んでください。

もし、小さいタネ球を選んでしまった時は、ニンニクの球が太る前に収穫する葉ニンニクや茎ニンニク栽培用に使うのがいいです。

2.タネ球を植え付けます

ニンニクのタネ球の植え付け

タネ球を購入したら、次に行う作業は、タネ球を培養土を入れたプランターに植え付けましょう。

タネ球を植え付ける時の注意点は、1つの球根(タネ球といわれるりん茎)をそのまま植え付けるのではなく一番外側の皮をはがして1つ1つのりん片にばらしてから植え付けることです。

タネ球を植え付ける時期は9~10月が適しています。土を5cmの深さに掘ってタネ球を1片ずつとがっている方を上にして株間10~15cmとなるように植え付けてください。
※冬になるまでに3~5枚の葉ができた状態にして冬を越させるようにするので植え付けが遅くならないようにしてください。

新しい培養土で育てる時はそのままタネを撒いて大丈夫ですが、1回野菜を育てた培養土を再利用する時は、ニンニクは酸性土を好みませんので苦土石灰を土に混ぜ込んで土のpHを中和し、元肥とする肥料を土と混ぜ合わせて野菜が育ちやすい状態にしてからタネ球を植え付けてください。

苦土石灰は土の表面が薄ら白くなる程度、肥料は有機質肥料化成肥料をスプーン1~2杯くらいを目安とします。

タネ球を植え付けた後は土が乾かないように水やりをしていると植え付けから10日くらいで芽が出てきます。りん片は植え付けると芽がでますので、もし、芽が出てこない時は地中で腐っている可能性があります。

なお、株元から芽が地表に2本以上顔を出した時は必ず芽かきをしてください。ニンニクは1つのりん片に対して芽を1本のみ育てますので数本出てきたら大きい方を残して芽かきをすることが普通です。芽かきを忘れるとニンニクの球の太りが悪くなるので注意してください。

水やりは朝や昼が適していますが、特に時間帯を気にしなくても大丈夫です。土の表面が乾いている事に気が付いたら、その都度水を与えてください。

日当たりの関係がありますが、

  • 春は朝から昼の時間帯
  • 初夏は朝から夕方の時間帯

に、水やりをしなければ野菜がしおれてしまうと思います。ニンニクは土が乾燥すると球が太りにくくなるので水切れを起こさないようにしてください。

↓タネ球の植え付け後10日間程で芽がでます↓
ニンニクの発芽

3.追肥します

ニンニクのタネ球から芽が出ましたら、肥料の量は普通で構いませんので、定期的(1~2週間に1回)に肥料を与えてください。
※1月と2月は追肥しなくても大丈夫です。3月になったら追肥を始めてください。

追肥する量の目安は、肥料の効果に速効性がある液体肥料を水やりの代わりとして与えるか、又は緩効性の化成肥料をスプーン1杯くらいです。

葉の色が薄い黄緑色の時、葉が枯れ出した時、草丈がとても低い時は、肥料が少ない状態ですので、その都度肥料を適度に与えてください。そのままの状況で育てるとニンニクの球の肥大が悪くなります。

葉が深緑色で勢いよく長く伸びていたら肥料が多い状態です。それ以上肥料を施すと病気に掛かりやすくなるので気をつけてください。

追肥をする方法は、こちらを参考にしてください。

<おすすめの液体肥料>

商品名:ハイポネックス原液 800ml
説明:価格が安く野菜以外にもいろいろな植物に使うことができるコストパフォーマンスに優れた万能タイプの液体肥料です。野菜に使う時は原液を水で500倍に薄めて1週間に1回水やりの代わりとして使います。

<おすすめの化成肥料>

商品名:住友化学園芸 マイガーデン ベジフル 700g
説明:肥料の3要素(窒素・リン酸・カリ)以外に有機質とマグネシウムも少し入っていて野菜に優しい緩効性で粒状の化成肥料(被覆肥料)です。この肥料はプランターへばら撒くだけの簡単作業と温度変化で溶ける量が変わり無駄がなく家庭菜園の初心者さんでも扱いやすいです。

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4.生長していきます

ニンニクのタネ球の植え付けから1カ月経過

ニンニクのタネ球から芽が出た後は、適度に肥料と水を与えていくと、草丈は30~50cmくらいに伸びます。

ニンニクは葉もの野菜ですが、土の中で球が大きくなっていくので、実際に球が生長しているのか見えないので不安になりますが、地上部の葉が枯れずに伸びていれば心配いりません。

ニンニクの栽培中の注意点は、ニンニクは乾燥に弱い野菜なので土が乾燥すると生長が悪くなりますし、水が足りないと葉の先が枯れてきます。土が乾くようなら水やりをしてください。

また、冬を迎えると暖かい季節と比べると生長がゆっくりになりますが、冬の間も少しずつ生長しているので水やりを忘れずに行ってください。

そして、暖かくなってきたら、追肥時に有機石灰を少量撒いてミネラルを補給したり、土の高さが低くなってきたら増し土してニンニクの根元を土で覆うようにすると球がしっかり生長しやすくなります。

なお、冬の寒さに当たり4月以降になるとトウ立ちしてきますので球の肥大を促す為にトウ摘みは必ず行ってください。

↓タネ球を植え付けて冬を越した状態。草丈はまだ低いです。↓
タネ球を植え付けて冬を越したニンニク

↓タネ球を植え付けてから6カ月くらい経過すると、草丈が30~50cmになります。↓
タネ球の植え付けから6カ月経過したニンニク

トウ立ちとトウ摘みとは何ですか?

ニンニクのトウ立ち

トウ立ちとは、ニンニクのタネ球を秋に植え付けて冬を越し春になると茎が伸びて茎の先端につぼみができることです。

ニンニク栽培の目的は土の中に出きる球根を収穫することですよね。トウ立ちするとトウに栄養が送られ球の太りが悪くなるので、先端のつぼみは不要なのでそのままにはせずに摘み取ることをトウ摘みといいます。

地中にできる球の部分の他に、つぼみと伸びた上部の茎は、ニンニクの芽として料理に使うと美味しくいただけます。

5.ニンニクの病害・害虫対策

ニンニクのモザイク病

ニンニクは、栽培期間が長く病気や害虫の被害に遭いやすい野菜です。

特に発生する確率が高い病気は、モザイク病、さび病、春腐病、葉枯れ病の4つです。

  • モザイク病:ウイルスが原因で葉が縮れてしまう病気(上の写真の症状)
  • さび病:窒素成分を与え過ぎると葉に橙色の斑点ができる病気
  • 春腐病:窒素成分を与え過ぎると葉が腐る病気
  • 葉枯れ病:湿度が高い日が続くと葉が枯れてしまう病気

病気が進行してしまうと最悪の場合は根っこから株ごと処分しなければいけなくなるので異変に気がついたら薬剤を散布するなどして早めに対処してください。

また、寒い季節では害虫の被害はほとんど発生しませんが、冬が過ぎ春になり気温が暖かくなってきたら、黒い小さな虫が大量にニンニクの葉にこびりついていることがあります。

この黒い虫はアブラムシなので、ニンニクの葉の汁を吸って大きくなっていきます。
※アブラムシが原因でウイルスに感染することがあるので気を付けてください。

アブラムシの他にはイモムシも付くので、薬剤を撒くか、ピンセットで潰すかして、早めに駆除してください。

おすすめの薬剤についてはこちらを参考にしてください。

薬剤を散布したくない時は、石灰はpHの調整の他に殺菌作用があるので、苦土石灰や有機石灰などを撒いて有害な菌が減って病気の進行が止まるのか様子を見るという方法もあります。

病気にかかってしまい葉の数が少なくなったり、アブラムシなどの害虫がいると球の太りが悪くなるので気を付けて栽培してください。

↓黒いのはアブラムシなので駆除しないとどんどん増幅して増えます。
ニンニクの葉に発生した黒いアブラムシ

↓ニンニクの葉はイモムシに食害されます。
ニンニクの葉を食べているイモムシ

↓ニンニクの葉は蛾の幼虫に食害されます。
ニンニクの葉を食べる蛾の幼虫

6.収穫します

ニンニクの葉が枯れたら収穫

ニンニクは地中にできた球根を収穫する野菜ですが、品種によって収穫時期が多少異なり、タネ球を植え付けてから約8カ月経過(月でいうと5月~7月)で収穫時期を迎えます。

収穫していいのかを見極めるタイミングとしては、

  • トウ立ちしてから約1カ月経過した時
  • 地上の葉が半分以上枯れた時

が挙げられます。

品種によって異なりますが4~6月にトウ立ちするのが普通なので、トウ立ちしてから約1カ月後が収穫に適しています。

もし、トウ立ちしなかった場合は、地上の葉が半分以上枯れたら収穫を行ってください。

どちらにしても、葉は枯れた状態、又は枯れかかっている状態で晴れた日に根っこが付いた状態で掘り出して収穫しますので収穫するタイミングを覚えておいてください。

なお、収穫が遅れるとニンニクの球が球割れすることがあるので気を付けてください。
※球割れとは、ニンニクの外皮が割れて中のりん片が見える状態のことです。

収穫後は、茎と根を切って風通しがよい日陰で2週間~1カ月間陰干して乾燥させてから保存してください。

ニンニクの葉が枯れた後は2カ月くらい休眠状態に入っているので常温で保管しても大丈夫です。その後も保存する時は冷蔵庫で保管してください。

ニンニクは根が肥大する根もの野菜と勘違いされやすいですが、地中で葉が変化して肥大したりん茎(りんけい)という栄養が蓄えられた部分を食用する葉もの野菜に分類されます。品種によってりん片(りんぺん)の数は異なりますが、りん茎の中に4つくらいのりん片が外側の皮に包まれてできます。

ニンニクは栽培期間が長く病気にかかりやすいですが、比較的育てやすい野菜なので是非栽培してみてください。

↓収穫したニンニク。葉っぱが枯れ始めてきたら収穫適期です。収穫後は風通しのよい場所で陰干ししてから料理に使いましょう。↓
ニンニクの収穫

茎の途中の膨らみや球の上部の膨らみは何ですか?

ニンニクの収穫をしていると茎の途中が膨らんでいたり地中の球の上部が膨らんでいるものがありますよね。

膨らんでいるものは何かというとニンニクのムカゴです。山芋にはムカゴができることは知られていますがニンニクにもできます。

ニンニクにムカゴができる主な要因は、トウ立ちした時にトウ摘みしなかったからです。山芋はムカゴができると地中のイモの肥大が悪くなりますが、ニンニクも同じようにムカゴができると地中の球の肥大が悪くなるのでトウ立ちしたら早めにトウを摘み取るようにしてください。

したがって、膨らんでいる部分はムカゴなので食べても大丈夫です。料理に使ってください。

↓茎にできたむかご。↓
ニンニクの茎にできたむかご

↓球の上部にできたむかご。↓
ニンニクの球の上部にできたむかご

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