4.間引きをします
タネが発芽してから1カ月くらい経過するまでに、それぞれの株の葉が重ならないように株間5cmくらいとなるように生育が悪いものから順に抜き取って間引きを行います。
(間引きとは、野菜と野菜との間隔を一定の長さだけ開けるために不要な野菜を抜き取る作業です。間引きをすると、日当たり、風通し、根の張り具合が改善して、野菜が大きく生長していくようになります。)

5.こまつなの害虫対策
こまつなは育てやすい野菜ですが害虫被害も多いです。
こまつなを育てる時に特に気をつけないといけないことは、蝶が葉っぱに卵を産みつけていきますので、卵からふ化した幼虫に葉っぱをすべて食べられてしまわないようにすることです。
葉っぱに卵が産みつけられていないか、蝶の幼虫はいないか時々確認してください。
もしも、幼虫が葉っぱを食害していたら害虫用の薬剤を撒くか、ピンセットで潰すかして害虫対策をしてください。卵もそのままにしておくと卵からふ化した蝶の幼虫が葉っぱを食べつくしてしまうので早めに対策を実施しましょう。(卵は1週間くらいでふ化します。)
おすすめの薬剤についてはこちらを参考にしてください。
↓こまつなの葉っぱに産みつけられた蝶の卵↓

↓こまつなの葉っぱを食害するアオムシ↓

↓こまつなの葉っぱを食害するカブラハバチの幼虫↓

↓こまつなの新芽と葉っぱを食害するハイマダラノメイガの幼虫↓

下の写真のように、蝶の卵をそのままにしておくと卵からふ化した蝶の幼虫にこまつなの葉をところどころ食害されるので早めに害虫対策をしましょう。

ハイマダラノメイガの幼虫の食害に関しては下の写真のようにとてもひどい状況になります。若芽を食べてしまうのでこまつなの生長がそこでストップしてしまい収穫できなくなってしまうので注意してください。

6.茎が伸びて花が咲くトウ立ちを防ぐ方法

こまつなは葉っぱだけが大きくなるのが普通ですが、上の写真のように季節外れの時期にタネまきをすると中心部分からつぼみが付いた茎が伸びてくるようになり最後には花が咲いてしまいます。
こまつなの中心部分からつぼみがついた茎がどんどん伸びてくるのは春化してトウ立ちしてしまったからです。
※春化(しゅんか)とは、冬の低温に一定期間さらされるとつぼみをつけて花が咲く準備がされることです。春化した場合は春になると茎が伸びて立派な花が咲きタネを作ります。
トウが立つと何がいけないのかというと、根っこから吸収した栄養分が茎と花の生長に使われるようになるので、食べる部分の葉っぱの味が落ちてしまいまずくて食べれなくなることです。
こまつなはトウ立ちして春になると花を咲かせる性質がありますが、白菜、キャベツ、ダイコン、ニンジン、ホウレンソウなども春にトウ立ちして花が咲くので気をつけてください。こまつなはアブラナ科の野菜なので菜の花と同じ形の花(花弁が4枚で黄色い花)が咲きます。
※ホウレンソウは温度ではなく日長の影響でトウ立ちします。
トウ立ちを防ぐ基本は、タネ袋に書いてある正しい季節にタネをまくのを守ることです。
また、トウが立ちにくい晩抽性の品種のタネを選ぶことでもトウ立ちはある程度防ぐことができます。
※晩抽性(ばんちゅうせい)のタネは春化までの日数が長い品種のことです。
7.収穫します
こまつなは、タネまきから収穫までの期間は2カ月くらい掛かり、草丈が20cm以上になったら刃物で根元から切り取って収穫します。
※葉が大きくなりすぎると硬くなり味が落ちるので早めに収穫しましょう。
なんといっても、こまつなは暑くても寒くても栽培できる万能葉もの野菜です。低い気温からタネは発芽して葉は短期間で収穫できる大きさに生長するので1年で何回でも育てることができます。特に秋~冬の涼しい季節に育てると、うま味が増し害虫被害も少なく状態のよいこまつなが収穫できます。
※1~3月は普通に育てると発芽温度に達しないので、トンネル栽培で保温して育ててください。

トップページへ|プランターで野菜を育てる|このページのトップへ