5.花が咲きます
イチゴはわき芽かきの作業は必要ありませんので、肥料と水やりをしながら花が咲くのを待ちます。
春に植え付けた方は、苗を定植してから2カ月くらい経過すると花が咲き始めます。
秋に植え付けた方は、翌年の4月くらいから花が咲き始めます。
イチゴは1つの花に雌しべ(めしべ)と雄しべ(おしべ)を持った両性花なので人工授粉は特に必要ありませんが、受粉しているのか心配な時は筆などを使って花をこすってください。受粉できていれば、花が咲いた後に受精して果実は大きくなっていきます。
花の大きさが小さい状態では実は大きく育ちませんので、もし、花の大きさが小さい場合は肥料が少ないことが考えられるので、リン酸やカリが多い肥料を与えて花咲きと実着きをよくしましょう。
また、花が大きく実がついても中々大きくならない時は、ランナーに栄養分が取られている可能性があるので、親株から伸びているランナーを切ってしまいましょう。ついでに、腐りかけているイチゴの実があれば食べれないので取り除いて風通しをよくしてください。
※ランナーとは株元から伸びている子株を増やすつるのことで、実を収穫した後にもものすごい勢いで何本も伸びてきます。
イチゴの実とタネはどこにできるのかというと、花が咲いたところの肥大したものが実で、その表面のツブツブがタネのように思いますが、正確にはイチゴの実は表面のツブツブでツブツブの中にタネがあり、肥大したところは花托といいます。
↓春になると咲くイチゴの花
↓カビが生えて腐ったイチゴの実
6.イチゴの防鳥対策
早朝イチゴに水やりをやりに行こうと思ってイチゴを見ると赤く熟したイチゴがなくなってることがあります。
赤色でないイチゴは大丈夫ですが、赤色に変化したイチゴは頻繁に鳥に食べられますので、防鳥対策をしていないとせっかく大きく育ったイチゴはすべて鳥に食べられてしまいます。
必ずネットを使ってイチゴの苗を覆って鳥に食べられないように対策をしましょう。ネットは100円ショップにも売っています。
※イチゴは害虫の被害はあまりありませんので、鳥対策をしてください。
↓ネットが張っていないと熟したイチゴが鳥に突っつかれます↓
↓ネットが張っていないと熟したイチゴが鳥にすべて食べられます↓
7.収穫します
実もの野菜は収穫する時の熟度がとても大切です。イチゴは完熟の実を収穫する実もの野菜で、花が咲いた後に実が大きくなり白緑色から赤色に果実が変化したら収穫適期です。
※肥料切れにならないように育てていれば、酸味と甘味のバランスがよくサイズが大きいイチゴが収穫できます。
私の経験では、イチゴの色が赤く変化しても酸っぱい時がありました。そのような時は、次のイチゴの色を頼りにして収穫してみてください。
- 薄い赤色:酸っぱい味
- 赤色:酸味と甘みのバランスがよい味
- 深い赤色:甘い味
タネの色で判断する場合は、白色のタネは未熟、赤色のタネは完熟となります。
イチゴを食べて酸っぱいと感じたら、色がもっと真っ赤になるまで熟してから収穫するようにしましょう。但し、さらに熟そうと思って熟した状態で1日経過させると腐ってカビが生えてしまうので注意してください。
※イチゴは、実の中心よりも表面の方が甘く、そして、ヘタの辺りよりも先端の方が甘い特徴があるので、先端に甘味が集中しています。また、真っ赤になればなるほど甘味が増します。
イチゴは花が咲いてから実の色が変化するまでだいたい1カ月くらいかかります。色は中々変化しませんので気長に待ってください。
↓果実は赤く熟していますがタネはまだ赤くありません。もう少ししたら収穫適期です。↓
↓レッドパールの実は果肉の中心付近も赤い↓
↓熟し過ぎて腐ってカビが生えたイチゴの実
8.親株のランナーから子株を育てる
イチゴの収穫後は親株から伸びているランナーにたくさん子株ができていると思います。
このランナーから伸びている子株を秋になって植え付ければ、イチゴの苗を新たに買わなくても来年もイチゴを収穫することができます。この作業を毎年繰り返すことによってずっとイチゴを育て続けることができます。
定植する子株は、親株から2番目か3番目のものを、ポットで育てて秋(9~11月)になったら定植してください。
なお、収穫が終わった親株は弱っていますので抜き取ってください。
↓収穫が終われば親株からは何本もランナーが伸びてきます↓
↓子株には根が出てきて、ランナーはさらにどんどん伸びていきます↓
↓秋に定植する前にビニールポットで子株を育てましょう。定植後の花の咲く向きは子株の親株側のランナーの反対側に咲きます。
9.育てた子株を定植して親株として育てる
親株から育てた子株を秋になったらプランターへ定植して、冬を越して春が訪れると花が咲いてたくさんのイチゴの実がなります。
※冬の期間は枯れますが、春になれば新芽がたくさん伸びてきます。冬の間は、1カ月に1回肥料を与えていれば大丈夫です。春になったら1週間に1回肥料を与えましょう。
イチゴの苗を購入しなくても、下の写真のように4月になれば子株からたくさんのイチゴが収穫できます。
↓1つの親株から3つの子株を育てて定植して冬を越したイチゴの苗↓
↓子株を定植後、立派に育ったイチゴの親株の実↓
↓子株を定植して立派に育った親株から伸びたランナー↓
↓子株をポットで育てた後に定植した翌年春のイチゴ↓
このように、親株から伸びるランナーで子株をポットで育ててから、秋になったら子株をプランターへ定植すれば、毎年春においしいイチゴを楽しむことができます。興味がある方はイチゴの苗を園芸店で1株購入してランナーから子株を育てて栽培してみてください。
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