1.殺虫剤それとも殺菌剤?薬剤の正しい選び方と使い方
家庭菜園用の薬剤と一口でいっても、特定の害虫に効く薬剤、そのまま使う薬剤、薄めて使う薬剤など様々な種類があります。
野菜の病害虫の被害は、早期発見して薬剤を散布すれば被害が拡大することを食い止めることができますので、野菜の葉や茎に異変が起きていないか日頃から観察するように心がけてください。
次に説明する薬剤の正しい選び方の手順をしっかり身につけて、病害虫の被害が軽微の内に正しい薬剤を選んで害虫なり病気なりの発生原因を解決してください。
手順1.
まずは、野菜の生育がよくないのは害虫が原因なのか、それとも病気が原因なのかを判断します。
そして、害虫が原因で害虫駆除をする時は殺虫剤、病気が原因で病気の治療や予防をする時は殺菌剤、どちらが原因かわからない時は殺虫殺菌剤を選びます。
害虫被害は、主に、蛾の幼虫とアブラムシによって引き起こされます。
葉っぱが食べられて無くなっている、茎がかじられて苗が倒れている、実に穴が開いている時は害虫の主に蛾の幼虫に侵されているので殺虫剤を購入しましょう。
また、野菜にアブラムシがびっしりこびり付いているとウイルス感染してモザイク病という病気にかかりやすくなります。ウイルスによる病気は薬剤では対応できないので、アブラムシを見つけたら異常繁殖する前に追い払ったりつぶすなりして駆除しましょう。
手順2.
次は、薬剤を散布してもよい野菜の名前と効果が期待できる病気や害虫の名前をラベルを見て確認してから殺虫剤又は殺菌剤を購入します。
薬剤は次のように液体タイプと固体タイプがあります。
- 液体タイプ:乳剤、液剤、水和剤、スプレータイプなど
- 固体タイプ:粒剤、粉剤、ペレット剤など
液体タイプは少量の原液を水で薄めて使うので広い面積に散布する時に効果的ですが、原液を薄める濃度を濃くし過ぎると効き目が強くなり野菜が枯れて育たなくなるので規定濃度を守りましょう。
固体タイプは風により薬剤が飛んでいかないので周りを気にせず簡単に作業が終わります。
薬剤の使い方ですが、次の事項に注意して使用してください。
- 乳剤と液剤は水と混ぜ合わせて規定濃度に薄めてから野菜に噴霧器で散布します。もし、薬剤の付着が悪いようなら展着剤を少量混ぜてください。
- 水和剤は薬剤を水と展着剤を混ぜ合わせて規定濃度に薄めてから野菜に噴霧器で散布します。
- スプレーの容器に入っている液剤タイプは野菜にそのまま吹きかけます。
- 粒剤、粉剤、ペレット剤は野菜の株元やその近くにそのままばら撒きます。
殺虫剤や殺菌剤を安全に使用するにはルールがあります。それぞれの商品によって散布できる回数・量、散布していい野菜などが異なるので、説明書をよく読み説明通りに正しい方法で使用してください。