プランターを使って万能葉ネギの育て方
市民農園を借りなくてもプランターを使えば家庭菜園を楽しむことができます。
プランターを使った万能葉ネギの育て方を覚えて家庭菜園を始めてみませんか。
万能葉ネギのタネまきに適した季節は3～10月です。
菜園道具の揃え方、タネまき、追肥、増し土、収穫までの万能葉ネギ栽培で行う作業方法をわかりやすく解説しています。
目次
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1.万能葉ネギを育てる為の前準備
- 葉ネギの体への効用
- βカロテン当量：２２００μｇ（可食部１００ｇあたり）
-
ネギは、緑の葉の部分と白い部分に分かれます。
緑の部分はβカロテン、カルシウム、ビタミンＣ、食物繊維が豊富な緑黄色野菜ですが、白い部分は淡色野菜です。
緑色の葉の方が栄養は多くあり、抗酸化作用や腸の働きを改善するなどの効果があります。 -
ネギの白い部分は、硫化アリルといって独特な香りを持っています。そして、疲労回復や殺菌作用があるので、風邪の引き初めに食べると効果的です。
※硫化アリルは発揮性があるので、ネギは使う時に使う分だけ切るようにしましょう。 - 万能葉ネギの基本栽培情報
- 難易度：簡単
- 野菜の分類：ユリ科
- 日当たり：日なたがよい
- プランターの深さ：１５ｃｍくらいの浅型で良い
- 栽培に適した時期：３～１２月
- タネまき：３～１０月（初心者の方でもタネから簡単に育てられます。）
- 連作障害：あり。同じ土では１年休む
- 人工授粉：いらない
- 収穫時期：５～１２月
- 用意する主な資材
- 葉ネギのタネ：アタリヤ農園の万能葉ねぎ、トーホクの万能小ねぎという品種がおすすめです
- プランター：深底タイプでなくても大丈夫です
- 培養土：元肥入りで団粒構造になっているもの
- 肥料：肥料の表面がコーティングされている被覆肥料や速効性の液体肥料が使いやすいです
まず初めは、タネをまく前の準備として、野菜作りに適したプランターと土を用意します。
こちらを参考にしてください。
※前回ユリ科を育てた土で葉ネギを育てると連作障害といって病気に掛かりやすくなります。同じユリ科の野菜を育てる時は新しい土を使うか、１年後に育てるようにしましょう。
＜おすすめの培養土＞
商品名：アイリスオーヤマ ゴールデン粒状培養土 14L GRBA-14
説明：保水性・通気性・排水性に優れた粒状の培養土なので、野菜の根は張りやすく、一般的な培養土よりも生育が良いのが特徴。初心者でも扱いやすいです。
＜おすすめのプランター＞
商品名：アイリスオーヤマ レリーフプランター650
説明：ベランダ栽培でおすすめのスノコ付きのプランター。狭い場所に最適！ベランダに置くスペースが狭い方におすすめのプランターです。小柄なプランターですがしっかり育てられます。この大きさで土は15L程入り、葉ネギは株が混み合わないくらいの株間で育ててください。
葉ネギのタネはこちらの楽天市場のショップからでも購入できます。
2.プランターへタネをまきます
葉ネギは、日当たりのよいところで育てれば、プランターを使った家庭菜園でもタネから発芽させて簡単に栽培することができます。
葉ネギを育てる時のポイントは、
- 日当たりがよい場所で育てること
- タネは光が当たらないと発芽しないので浅めに埋めること
- 酸性土壌では発芽しないこと
- 肥料切れを起こさないこと
- 同じ科の野菜とは連作しないこと
に気をつけて栽培してください。
葉ネギは、タネまきから収穫するまでの期間が短いので肥料が少ないと大きく育ちません。葉が枯れ出したら、肥料が少ない状態なので気をつけましょう。
初めに行う作業は、葉ネギは育てやすい野菜なのでプランターへ直にタネをすじまきします。春にタネまきをすると夏には収穫できるので、３～４月にタネまきするのがいいです。タネまきした後は発芽するまで土を乾燥させないようにしましょう。
※タネまき後に発芽しない、生長しないという問題が起こるので、タネまきする時はタネ袋に書いてあるタネのまきどきを必ず守ってください。
新しい培養土で育てる時はそのままタネをまいて大丈夫ですが、１回野菜を育てた培養土を使う時は、葉ネギはpH5.0のような酸性土を好みませんので苦土石灰を土に混ぜ込んで土のpHを中和し、元肥とする肥料を土と混ぜ合わせて野菜が育ちやすい状態にしてからタネまきをしてください。
苦土石灰は土の表面が薄ら白くなる程度、肥料は有機質肥料や化成肥料をスプーン１～２杯くらいを目安とします。
プランターへタネをすじまきする方法は、こちらを参考にしてください。
水やりは朝や昼が適していますが、特に時間帯を気にしなくても大丈夫です。
土の表面が乾いている事に気が付いたら、その都度水を与えてください。
日当たりの関係がありますが、
春は朝、昼に、
夏は朝、昼、夕方に、水やりをしなければ野菜がしおれてしまうと思います。
↓タネまき後１週間程で発芽します。発芽後は、株が混み合わない３ｃｍくらいの間隔で間引きをして生育してください。↓
3.追肥します
タネが発芽してから定期的（１～２週間に１回）に肥料を補充していきます。
※追肥には、肥料の効果に速効性がある液体肥料を水やりの代わりとして与えるか、又は緩効性の化成肥料をスプーン１杯くらいを目安とします。
葉ネギは肥料の量は普通で構いませんが、葉の色が薄い黄緑色になったり枯れ出したりしたら、肥料が少ない状態なのでその都度肥料を適度に与えてください。
追肥をする方法は、こちらを参考にしてください。
＜おすすめの液体肥料＞
商品名：ハイポネックス原液 800ml
説明：価格が安く野菜以外にもいろいろな植物に使うことができるコストパフォーマンスに優れた万能タイプの液体肥料です。野菜に使う時は原液を水で500倍に薄めて1週間に1回水やりの代わりとして使います。
＜おすすめの化成肥料＞
商品名：住友化学園芸 マイガーデン ベジフル 700g
説明：有機質と肥料の3要素の他にマグネシウムも少し入っていて野菜に優しい緩効性で粒状の化成肥料（被覆肥料）です。プランターへばら撒くだけの簡単作業なので初心者でも扱いやすいです。
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4.土寄せ・増し土をします
葉ネギは、特に土寄せ・増し土をする必要はありませんが、土寄せ・増し土したい時は、発芽してから１カ月くらい経過したら株元へ土を寄せたり土を追加してください。
普通の長ネギ（根深ネギ）は土寄せを数回行って茎の白い部分を作っていく重要な作業がいりますが、葉ネギは白い部分を作らずに育てていきます。
（土寄せとは、野菜の根元に土を寄せて、根をしっかりはわせて倒れないようにする作業です。増し土とは、野菜の根元の土が少なくなったと感じたら新たに土を追加して根元を覆う作業です。）
5.葉ネギの害虫対策
５月になり気温が暖かくなってきたり、葉ネギが生長してくると、黒い小さな虫が大量に葉ネギにこびりついていることがあります。
この黒い虫はアブラムシなので、葉ネギの汁を吸って大きくなっていきます。このままにしておくと葉ネギの生育が悪くなるので、薬剤を散布するか、ピンセットで潰すかして、早めに駆除をしてください。
※アブラムシが増えている時は肥料（窒素成分）の与えすぎが原因なので肥料を控え目にしてください。
おすすめの薬剤についてはこちらを参考にしてください。
↓黒いアブラムシは、ネギアブラムシといいます。駆除しないとどんどん増殖して手に負えないくらいに増えていきます。
↓まゆを作ってネギにくっ付いている害虫は、ネギコガという蛾のさなぎです。葉の内側で葉を食害してある程度大きくなるとネギの外側でまゆを作って成虫になります。
6.収穫します
葉ネギの草丈が２５～３０ｃｍくらいになったら根っこから引き抜くか、地面から３ｃｍくらい上の所をハサミで切って収穫します。
タネまきからの日数にすると約６０～９０日で収穫できるサイズに生長します。
地上部をハサミで切って土の中に根っこを残した場合は、肥料と水やりをしていれば再び葉が伸びだすので冬以外は収穫が楽しめます。
タネまきから育てた葉ネギは１年後の春の４月になると葉の先端につぼみ（ねぎ坊主）がついて花が咲きます。つぼみがつくと花を咲かせる為に栄養が使われるようになるので葉の生長が止まりますし、花が咲くとネギの味が落ちるのでつぼみの時に収穫した方がいいです。
※ネギのつぼみは天ぷらなどにすると美味しく食べられますが、つぼみが必要ない方は早めに摘み取ってください。
葉ネギは普通のネギよりも小型なので、冷ややっこ、ざるそばなどちょっとした薬味として重宝します。また、緑色の葉の部分が多いので栄養が豊富な野菜です。
１口メモ：葉ネギとワケギは見た目はよく似ていますが、葉ネギはタネから育てて、ワケギは球根（タネ球といわれるりん茎）から育てるという違いがあります。
↓収穫時期を迎えたネギ
↓葉の先端にねぎ坊主ができ花が咲きました
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