プランターを使ってブロッコリーの育て方

プランターの家庭菜園(ブロッコリーの収穫)

市民農園を借りなくてもプランターを使えば家庭菜園を楽しむことができます。

プランターを使ったブロッコリーの育て方を覚えて家庭菜園を始めてみませんか。

ブロッコリーのタネまきに適した季節は3~4月と8月です。

菜園道具の揃え方、タネまき、追肥、収穫までのブロッコリー栽培で行う作業方法をわかりやすく解説しています。

目次

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1.ブロッコリーを育てる為の前準備

ブロッコリーのタネ撒きと収穫時期

ブロッコリーの体への効用
βカロテン当量:810μg(可食部100gあたり)
栄養は花芽に集まるので、ブロッコリーは、βカロテン、ビタミンCが豊富に含まれている栄養価が高い緑黄色野菜です。それぞれの栄養素の働きで、抗酸化効果、皮膚や粘膜を正常に保つ、美肌効果、免疫力アップが期待できます。
また、鉄(貧血の改善)、カリウム(体内の余分な塩分を排泄する)などのミネラルも多く含み、葉酸(動脈硬化予防)も多いです。生でもゆがいてもどちらでも食べられます。サラダやシチューなどに使うと美味しくいただけます。
ブロッコリーの基本栽培情報
難易度:簡単
野菜の分類:アブラナ科
日当たり:日なたが良い
プランターの深さ:最低でも土が15cm以上入るものを用意してください
栽培に適した時期:3~12月
タネまき:3~4月、8月(初心者の方でもタネから簡単に育てられます。)
連作障害:あり。同じ土では2年休む
人工授粉:いらない
収穫時期:6~7月、11~12月(秋まきの側花蕾の収穫は2月まで)
用意する主な資材
ブロッコリーのタネ:緑嶺、ピクセル、おはようという品種がおすすめです
プランター:普通サイズのプランター
培養土:元肥入りで団粒構造になっているもの
肥料:肥料の表面がコーティングされている被覆肥料や速効性の液体肥料が使いやすいです
支柱:不要

まず初めは、タネをまく前準備として、野菜作りに適したプランターと土を用意します。
こちらを参考にしてください。

※前回アブラナ科を育てた土でブロッコリーを育てると連作障害といって病気に掛かりやすくなります。同じアブラナ科の野菜を育てる時は新しい土を使うか、2年後に育てるようにしましょう。

<おすすめの培養土>

商品名:アイリスオーヤマ ゴールデン粒状培養土14L
説明:保水性・通気性・排水性に優れた粒状の培養土なので、野菜の根は張りやすく、一般的な培養土よりも生育が良いのが特徴。初心者でも扱いやすいです。

<おすすめのプランター>

商品名:アイリスオーヤマ レリーフプランター650
説明:ベランダ栽培でおすすめのスノコ付きのプランター。狭い場所に最適!ベランダに置くスペースが狭い方におすすめのプランターです。小柄なプランターですがしっかり育てられます。この大きさで土は15L程入り、とても密集しますがブロッコリーは2~3苗育てられます。

ブロッコリーのタネはこちらの楽天市場のショップからでも購入できます。

 

2.プランターへタネをまきます

ブロッコリーはプランターを使った家庭菜園初心者の方でも1年中手軽に育てることができます。

ブロッコリーを育てる時のポイントは、

  • 日当たりが良い場所を選ぶこと
  • 生育初期に気温が低くならないこと
  • 土を乾燥させないこと
  • 肥料切れを起こさないこと

に気をつけて栽培してください。

特に、葉が枯れ出したら、肥料が少ない状態なので気をつけましょう。

また、日当たりが良い場所を好みますので、できるだけ日なたで育てるようにしてください。

初めに行う作業は、ブロッコリーは育てやすい野菜ですのでプランターの土に1cmくらいの深さのまき溝を作って直にタネをすじまきします。タネまき後は発芽して根が張るまではたっぷりと水やりをしましょう。

タネまきの時期は4月か8月下旬が適しています。生長初期に寒さに見舞われると花蕾が大きくならないことがあるので、タネまきの時期が遅くならないようにしましょう。また、品種ごとにタネのまきどきは異なり、タネまき後に発芽しない、生長しないという問題が起こるので、タネまきする時はタネ袋に書いてあるタネのまきどきを必ず守ってください。

新しい培養土で育てる時はそのままタネをまいて大丈夫ですが、1回野菜を育てた培養土を使う時は、ブロッコリーは酸性土を好みませんので苦土石灰を土に混ぜ込んで土のpHを中和し、元肥とする肥料を土と混ぜ合わせて野菜が育ちやすい状態にしてからタネまきをしてください。

苦土石灰は土の表面が薄ら白くなる程度、肥料は有機質肥料化成肥料をスプーン1~2杯くらいを目安とします。

プランターへタネをすじまきする方法は、こちらを参考にしてください。

なお、ビニールポットで育苗したり園芸店で購入した苗を植え付ける場合は、風が吹くと必ず苗が倒れるので深植えして根をしっかり張らせてください。

水やりは朝や昼が適していますが、特に時間帯を気にしなくても大丈夫です。土の表面が乾いている事に気が付いたら、その都度水を与えてください。

日当たりの関係がありますが、
春は朝、昼に、
夏は朝、昼、夕方に、水やりをしなければ野菜がしおれてしまうと思います。

↓タネまき後1週間程で発芽します↓
ブロッコリーのタネの発芽

3.追肥します

タネが発芽したら、定期的(1~2週間に1回)に肥料を与えます。

ブロッコリーは肥料の量は普通で構いません。葉の色が薄い黄緑色になったり枯れ出したりしたら、肥料が少ない状態ですのでその都度肥料を適度に与えてください。
※追肥には、肥料の効果に速効性がある液体肥料を水やりの代わりとして与えるか、又は緩効性の化成肥料をスプーン1杯くらい。

追肥をする方法は、こちらを参考にしてください。

<おすすめの液体肥料>

商品名:ハイポネックス原液 800ml
説明:価格が安く野菜以外にもいろいろな植物に使うことができるコストパフォーマンスに優れた万能タイプの液体肥料です。野菜に使う時は原液を水で500倍に薄めて1週間に1回水やりの代わりとして使います。

<おすすめの化成肥料>

商品名:住友化学園芸 マイガーデン ベジフル 700g
説明:有機質と肥料の3要素(窒素・リン酸・カリ)以外にマグネシウムも少し入っていて、野菜に優しい緩効性の効き目で粒状の化成肥料。プランターへばら撒くだけの簡単作業なので初心者でも扱いやすいです。

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4.間引きをします

タネが発芽してから1カ月くらい経過するまでに、それぞれの株の葉が重ならないように、株間が20cm以上を目安として生育が悪いものから引っこ抜いて間引きを行います。間引きと追肥を行うついでに株元に土を寄せる土寄せも一緒にしましょう。

間引きとは、野菜と野菜との間隔を一定の長さだけ開けるために不要な野菜を抜き取る作業です。間引きをすると、日当たり、風通し、根の張り具合が改善して野菜の生長がよくなります。
ブロッコリーの間引き

5.ブロッコリーの害虫対策

ブロッコリーを育てる時に気をつけないといけないことは、アブラムシが寄生したり、蝶が葉っぱに卵を産みつけていくことです。アブラムシが病気を媒介したり、卵からふ化した幼虫に葉っぱをすべて食べられてしまうので、害虫対策をしなければ仕舞いにはブロッコリーが枯れてしまいます。

おすすめの薬剤についてはこちらを参考にしてください。

害虫用の薬剤を撒くか、卵をピンセットで潰すかして害虫対策をしてください。
(卵は1週間くらいでふ化します。)

害虫被害の他には、冬の寒い季節になるとヒヨドリが葉を食べにくるのでネットを張って対策をしてください。

↓ブロッコリーに寄生しているアブラムシ。ウイルス病を媒介することがあります。
ブロッコリーの葉に寄生しているアブラムシ

↓ブロッコリーに産みつけられた蝶の卵を駆除せずそのままにしておくと・・・。
ブロッコリーに産みつけられた蝶の卵

↓卵からふ化した大量の幼虫が葉っぱを食べて大変なことになっています。
卵からふ化した幼虫

↓茎に穴が開いているのを発見して、しばらく観察していると・・・。
ブロッコリーの茎に虫が穴を開ける

↓蝶の幼虫が茎の穴から顔を出しました。ハイマダラノメイガという蛾の幼虫が住処にしているようです。
ハイマダラノメイガの幼虫がブロッコリーの穴からでてきた

6.収穫します

伸び出したブロッコリーの花蕾

ブロッコリーは、早生種(わせしゅ)、中生種(なかてしゅ)、晩生種(おくてしゅ)があり、タネまきしてから収穫できるまでの栽培期間が異なります。暖地は早生種や中生種、冷涼地は晩生種というように地域の気候に応じて使い分けると上手に栽培できます。

ブロッコリーは、葉の数が8枚以上になり15℃くらいの低温に1カ月くらい当たると早生種では花蕾(からい)ができる性質があるので、タネまきから収穫までの期間は3~4カ月くらい掛かります。
※晩生種は葉の数が15枚以上になり5℃くらいの低温に2カ月くらい。

花蕾の大きさが10cm以上になったら花蕾の茎下5cmくらいの所で切って収穫してください。

ブロッコリーは順調に生長すると草丈は30cm以上になります。もし、草丈が低く花蕾が大きくならなかった場合はタネまき時期が遅すぎたり肥料が少なかったことが考えられます。花蕾を大きくするコツは、草丈を高く、茎を太く、葉の数を多くして寒さに当てることです。

また、ブロッコリーは頂花蕾と側花蕾の両方が収穫できるので、先端の花蕾を収穫したら終わりではありません。頂花蕾を収穫した後は、次々とわき芽が伸びて花蕾が3~5cmくらいの小ぶりな大きさに育っていきますので、株を引き抜かずにそのまま2月下旬まで育ててください。

注意:収穫が遅れ気温が20℃くらいになると花蕾に花が咲くので、花蕾に花が咲かないうちに収穫しましょう。花が咲くと、味と栄養価は落ちます。

低い気温からタネは発芽しますので1年で春と秋に育てることができる育てやすい野菜ですが、どちらかといえば、気温が低くなっていく秋の方が育てやすいです。
(但し、冬は発芽温度に達しないので育てることはできません。)

本来は花蕾の色は緑色ですが、寒い季節になると花蕾が紫色に変色します。それは、アントシアニンという色素が原因なだけで病気に掛かっているわけではないので普通に食べられます。花蕾の他に茎の部分も栄養豊富なのでゆがいて食べてみてください。

↓収穫時期を迎えたブロッコリーの頂花蕾↓
ブロッコリー収穫

↓わき芽の側花蕾が伸びてきた状態。小さな花蕾がたくさん収穫できます。↓
ブロッコリーのわき芽

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