プランターを使ってカラーピーマン・パプリカ(オレンジ色)の育て方

プランターの家庭菜園(カラーピーマンのオレンジ色の収穫)

市民農園を借りなくてもプランターを使えば家庭菜園を楽しむことができます。

プランターを使ったカラーピーマンの育て方を覚えて家庭菜園を始めてみませんか。

カラーピーマン(パプリカ)の苗の植え付けに適した季節は4~6月です。

菜園道具の揃え方、苗の購入・植え付け、追肥、収穫までのカラーピーマン栽培で行う作業方法をわかりやすく解説しています。

目次

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1.カラーピーマンを育てる為の前準備

カラーピーマン・パプリカ(オレンジ色)の苗の植え付けと収穫時期

カラーピーマンの体への効用
カラーピーマンはピーマンと同じく、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEが含まれている緑黄色野菜ですが、ピーマンよりもビタミンC、ビタミンEは多く含まれています。
それぞれの栄養素の働きで、抗酸化効果、皮膚や粘膜を正常に保つ、美肌効果、血行促進が期待できます。
また、食物繊維がしっかりしているのでビタミンCは熱に強く、血液をサラサラにする効果があるピラジンという栄養素が含まれています。
なお、パプリカとはカラーピーマンに区別されている中の品種のことです。パプリカの実が完熟すると緑色からオレンジ色に変化するのはカロテノイドという色素の影響によるものです。
カラーピーマンの基本栽培情報
難易度:普通
野菜の分類:ナス科
日当たり:日なたが良い
プランターの深さ:最低でも土が15cm以上入るものを用意してください
栽培に適した時期:3~10月
タネまき:3~4月(初心者の方はタネから育てるのは少し難しいです。)
苗の植付け時期:4~6月
収穫時期:7~10月
収穫量:10個くらい
連作障害:あり。同じ土では3年休む
人工授粉:いらない
コンパニオンプランツ:ニラ
用意する主な資材
パプリカの苗:サラダピーマン(オレンジ)、あまピー(オレンジ)という品種がおすすめです
プランター:深底タイプでなくても大丈夫です
培養土:元肥入りで団粒構造になっているもの
肥料:肥料の表面がコーティングされている被覆肥料や速効性の液体肥料が使いやすいです
支柱:50cmくらいの支柱を1本
誘引用のひも:枝を支柱に結びつける時に使います
園芸用ハサミ:実を収穫する時に使います

まず初めは、タネまきをしたり苗を植え付ける前準備として、野菜作りに適したプランターと土を用意します。
こちらを参考にしてください。

<おすすめの培養土>

商品名:アイリスオーヤマ ゴールデン粒状培養土 14L GRBA-14
説明:保水性・通気性・排水性に優れており野菜栽培に適した粒状の培養土です。一般的な培養土よりも野菜の根は張りやすいので生育が良いのが特徴。初心者さんでも扱いやすい加熱殺菌処理済みで清潔な土です。

<おすすめのプランター>

商品名:アイリスオーヤマ ライズプランター 650(16.5L)
説明:ベランダ栽培におすすめの長方形でスノコ付きのプランターです。特にベランダにプランターを置くスペースが狭い方に最適なプランターです。小柄なプランターですがしっかり育てられます。この大きさで土は15L程入り、パプリカの苗は2つ育てられます。ウォータスペースを少しだけ確保できるように土を入れてください。

 

2.苗を用意します

カラーピーマンの苗は自分でタネをまいて育てるか、ホームセンターやインターネットの通信販売などで苗を購入しましょう。

タネから育てる場合は、発芽温度が20~30℃と高く温度管理や育苗に手間と時間(約2カ月間)がかかるので園芸店で購入した方が苗の生育不良の失敗がないので安心です。

新品の培養土を使用せずに前年カラーピーマンなどのナス科の野菜を育てた同じ土で今年も育てる場合は、カラーピーマンはナス科の野菜と連作をすると病気にかかりやすくなるので接ぎ木苗を購入しましょう。

また、カラーピーマンには、赤色、黄色、オレンジ色に変化する種類があります。実がお好みの色に変化する苗を間違えないようにしましょう。

パプリカの苗はこちらの楽天市場のショップからでも購入できます。

タネから苗を育てようと考えている方は、こちらを参考にしてください。

苗を購入する場合は、こちらを参考にして良い苗を選んでください。

カラーピーマン・パプリカ(オレンジ)苗

3.苗をプランターへ植えつけます

カラーピーマンは寒さに弱いので5月上旬頃の暖かい季節になったら、苗をプランターへ植えつけます。
(植えつけに適した苗は、花のつぼみがつきはじめたものです。)

※野菜を1回育てた土をもう1度利用する時はそのまま使うのではなく、苗を植え付ける前に苦土石灰でpHを中和して、元肥にする肥料を土に混ぜ合わせてください。

苦土石灰は土の表面が薄ら白くなる程度、肥料は有機質肥料化成肥料をスプーン1~2杯くらいを目安とします。

苗の植え付け間隔は20cm以上離して、植え付け直後は水をたっぷり与えましょう。

プランターへの植えつけ方法は、こちらに詳しく書いてありますので参考にしてください。

水やりは朝や昼が適していますが、特に時間帯を気にしなくても大丈夫です。
土の表面が乾いている事に気が付いたら、その都度水を与えてください。

日当たりの関係がありますが、
春は朝、昼に、
夏は朝、昼、夕方に、水やりをしなければ野菜がしおれてしまうと思います。

カラーピーマンは土が乾燥すると落花しやすいので水やりは確実に行いましょう。

カラーピーマン・パプリカ(オレンジ)の苗をプランターへ植えつけ

4.支柱を立てて誘引します

支柱の仕立て方は、支柱を土に突きさして普通に数本立ててください。生長した苗の草丈は50cmくらいなので支柱の長さは50cmくらいあれば大丈夫です。
※支柱は100円ショップでも購入できます。

茎を支柱に誘引する時は、柔らかいビニールひもなどで8の字の形にして茎に食い込まないように少し余裕を持たせて支柱と茎とを結びつけてください。

誘引とは苗が倒れないようにする作業のことです。また、誘引をすることにより日当たりや風通しを良くできる効果もあります。

カラーピーマン・パプリカオレンジ(誘引)

5.追肥します

苗を植えつけた後1週間後から定期的(1~2週間に1回)に肥料を与えます。

カラーピーマンは肥料切れになると花が咲いてもつぼみが枯れ落ちるので肥料は多めにして様子を見ながら与えてください。

追肥は、効き目に速効性がある液体肥料を水やりの代わりとして与えるか、又は緩効性の化成肥料をスプーン1~2杯程度で、第1果(一番初めの実)が収穫できる大きさになったら、少し多めに補充していくのがコツです。私の経験では、カラーピーマンの追肥の量はミニトマトを基準にすると約2倍の肥料が必要です。

追肥をする方法は、こちらを参考にしてください。

肥料が効きすぎているかの判断は、こちらを参考にしてください。

<おすすめの液体肥料>

商品名:ハイポネックス原液 800ml
説明:価格が安く野菜以外にもいろいろな植物に使うことができるコストパフォーマンスに優れた万能タイプの液体肥料です。野菜に使う時は原液を水で500倍に薄めて1週間に1回水やりの代わりとして使います。

<おすすめの化成肥料>

商品名:住友化学園芸 マイガーデン ベジフル 700g
説明:肥料の3要素(窒素・リン酸・カリ)以外に有機質とマグネシウムも少し入っていて野菜に優しい緩効性で粒状の化成肥料(被覆肥料)です。この肥料はプランターへばら撒くだけの簡単作業と温度変化で溶ける量が変わり無駄がなく家庭菜園の初心者さんでも扱いやすいです。

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6.整枝(わき芽かき)をします

わき芽とは、苗が生長していくと茎と葉のつけ根から伸びてくる芽のことで、わき芽が伸びると葉が茂り花が咲き実ができます。

カラーピーマンは1番最初に咲く花(1番花)のすぐ下のわき芽を2本伸ばし、主枝とわき芽2本の全部で3本のみ伸ばし、それ以外のわき芽はすべて取り除きます。

わき芽を増やすと収穫量が増えますが、わき芽の本数を増やし過ぎると、わき芽の生長に栄養を使われるようになり実が大きくならなくなるのでわき芽は2本としてください。

↓わき芽かき前↓
カラーピーマン・パプリカオレンジ(わき芽かき前)

↓わき芽かき後↓
カラーピーマン・パプリカオレンジ(わき芽かき後)

7.花が咲きます

苗を定植してから1カ月くらい経過すると花が咲き始めます。

カラーピーマンは1つの花に雌しべ(めしべ)と雄しべ(おしべ)を持った両性花なので、人工授粉をしなくても自家受粉して実は着くので何もする必要はありません。

花が咲いた後2~4週間経つと実が緑色で一定の大きさになり実の生長が止まります。実の生長が止まった時はまだ鮮やかなオレンジ色に変化はしていませんので色が変わるまでそのまま育ててください。

また、定植後の苗の生長状態によっては実の重みで枝が折れるので支柱を追加して支えた方がいいでしょう。

開花時に気をつけること

花が咲いても落花してしまう時は肥料と水が少ないことが考えられます。また、実が小さいうちに柄が黄色くなって枯れ落ちる時は肥料が少ないです。その様な状況になったら、肥料と水の量を多めに与えて様子をみてください。
※カラーピーマンは日当たりがよく高温の場所を好みます。

カラーピーマン・パプリカ(オレンジ)の花

8.カラーピーマンの害虫対策

カラーピーマンの実がだいぶ大きくなってくると、ある日ふと気付くと実に穴が開いているものがでてきます。

実に穴が開いているのは、虫が穴を開けて実の中のものを食べて住みかにしているからです。

少しくらいなら虫をピンセットで取れば大丈夫ですが、たくさんのカラーピーマンに穴が開いていたら虫はたくさんいるので、薬剤を撒くなどして対策をしてください。
※そのままにしておくとすべての実を穴だらけにされて収穫できなくなるので早めの対策を。

おすすめの薬剤についてはこちらを参考にしてください。

↓なぜかカラーピーマンの実に穴が開いています。↓
虫に食べられて穴が開いたカラーピーマン

実の中を確認すると、アオムシ類のタバコガという蛾の幼虫が実を食べて隠れていました。

実に穴が開いている物を発見したら、虫が中にいるので処分してください。
カラーピーマンの実を食べるタバコガ

9.収穫します

実もの野菜は収穫する時の熟度がとても大切です。カラーピーマンは完熟した実を収穫する実もの野菜なので、実の色が緑色からオレンジ色に変わったら収穫適期です。

カラーピーマンはピーマンと同じく辛味種のトウガラシから辛さを取り除いた野菜ですが、ピーマンは未熟果を収穫してカラーピーマンは完熟果(色が変化した実)を収穫するという違いがあります。

開花から実の色が変化するまで1~2カ月くらいかかります。色は中々変化しませんので気長に待ってください。

カラーピーマンは色が変化するまでの間に実が尻腐れ病という生理障害にかかりやすいです。原因はカルシウム不足なので土に石灰を施しましょう。

株を疲れさせないように適度に肥料と水やりをしていれば、初夏に次々と花が咲くので9月下旬まで収穫ができます。

オレンジ色のカラーピーマンは苦みがないのが特徴で、ピーマンが嫌いな小さなお子さんでも難なく食べることができます。ピーマン嫌いなお子さんをお持ちの方は育ててみてはいかがでしょうか。
カラーピーマン・パプリカ(オレンジ)の収穫

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