失敗なくどんどん育つ野菜の苗の基礎知識

スイカの苗

ホームセンターの園芸売り場に行くと、いくつもの野菜の苗が陳列されていてどれを選べばいいのか全くわからなくなるものです。

私がおすすめする家庭菜園の初心者さんの野菜の苗の選び方は、栽培期間が短い早生種であること、葉っぱが枯れていないこと、接ぎ木されていること、という3つの条件を満たした苗を選ぶことです。野菜の種の選び方と同じように栽培期間が長いものよりも短い方が病気や害虫の被害が少なくなるので収穫できやすい特徴があります。

つまり、家庭菜園を始める時はどの苗を選べばいいのかという野菜の苗の基礎知識が必ず必要になります。

ここでは、野菜の苗の選び方と接ぎ木苗の基礎知識をわかりやすく解説しています。野菜の苗の基礎知識を覚えて美味しい野菜をたくさん収穫できるようになってください。

目次

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1.野菜の苗の選び方の基本

野菜の苗(パプリカ)

ホームセンターの園芸コーナーに行くと、1苗の値段が70円~350円くらいでいろいろな種類の野菜の苗が販売されています。

園芸コーナーに行かれた事がある方はわかると思いますが、同じ野菜にしてもいろいろなメーカーから様々な品種の野菜の苗が販売されているので、どの生育状態の苗を選べばいいのかわからなくなってしまった方がいるのではないでしょうか。

どの状態の苗を購入しても失敗なく育つので別に気にする事はないんじゃないのと思っている方は注意が必要です。

決してどの苗でも状態は同じではありません。

品種でいうならば、「早く収穫できる」だとか「早生」というラベルが苗の説明に書かれているのを選ぶのが特におすすめです。早生種は育てる期間が普通の品種よりも1週間以上短くなるので病気などで枯れる失敗が減らせて育てやすいからです。

また、1つ1つ苗の生育状態が異なっているので、できるだけ生育状態が良い苗を購入することで苗を育て出した後に病気にかかり枯れるだとか実着きが悪いなどの失敗は極力減らせます。

同じ棚に並んでいる野菜の苗をよく見ると、

  • 他の苗と比べると茎が細く草丈が高い苗
  • 葉っぱが極端に小さい苗
  • 葉っぱの枚数が多い苗
  • 子葉が枯れかかっている苗
  • 花が咲いている苗

など、いろいろな生育状態の苗が販売されていることに気がつきます。

家庭菜園をこれから始める方は、多収穫できる野菜の苗の選び方が知りたいですよね。

苗選びで気をつけないといけないことは、苗の良し悪しで植えつけ後の野菜の生育や収穫量に大きな影響を与えてしまうことです。苗半作といいます。家庭菜園を成功させるには、次で説明する良い苗と悪い苗の選び方のコツを覚えて、できるだけ健全に育っている苗を選ぶようにしてください。

2.良い苗と悪い苗の選び方のコツ

野菜の苗の植え付け

良い苗を手に入れる様にするには、植えつけの適切な時期よりも早く出回る苗は貧弱なものが多くあるので、そのような貧弱な苗は極力避けて、植えつけに適した時期に苗を購入することです。

ですので、植え付ける1カ月前に苗を用意する必要はなく、植え付ける3日前から前日までに苗を用意して植え付ければ大丈夫です。

そして、苗を購入する時は何も考えずに苗を選んで購入するのではなく、できるだけ生育状態が良い苗を選ぶようにすると植え付け後の生育がよくなり立派に育ってくれます。

野菜の苗は、葉、茎、根の3つ部分から構成されていますよね。それぞれの主な役割は次の通りです。

  • 葉:光合成をしてでんぷんを作りだす部分
  • 茎:葉で作ったでんぷんや根で吸収した養分などを株全体に運ぶ通路の部分
  • 根:養分や水などを吸収したり株が倒れないように支える部分

したがって、ホームセンターで並んでいる苗を購入する時は、葉、茎、根を見てください。ぱっと見て悪い状態だとすぐに判断できる苗は、

  • 葉っぱが虫にたくさんかじられていて枯れかかっている
  • 葉に黒い斑点がたくさんある
  • 茎がひょろひょろして細い
  • 根の張りが弱く倒れかかっている
  • アブラムシがたくさんついている

などは、苗を一目見ればすぐに購入したらダメだとわかりますよね。

では、良い苗は一体どのように選んだらいいのでしょうか。野菜の苗を庭やプランターへ植えつけてから収穫するまで数カ月間育てなくてはいけないので、生育中に病気になって枯れるなどの失敗がないように、少しでも良い状態の苗を選びたいものです。

どのように良い苗を判断すればいいのか、下に7つ書き出しましたので苗選びの参考にしてください。

  1. 新芽が傷んでいない
  2. 本葉が数枚ついている
  3. 葉が緑色で生き生きしている
  4. 葉と葉の間の茎の節間が狭く徒長していない
  5. 茎が太い
  6. 子葉が枯れずについている
  7. ビニールポットの底の穴から根っこが出ていない

この様な葉、茎、根が健全でガッシリした苗を探しだして購入すると、苗の定植後に枯れて失敗することは少なくなります。

なお、見た目がガッシリしていてもビニールポットの底の穴から褐色の根が多く出ていると根が傷ついていたり老化苗の可能性があるので注意してください。

家庭菜園で大変人気がある、ナス、トマト、ピーマンの苗はつぼみが着いていて花が咲きそうな状態の大苗を、キュウリの苗は本葉が3~5枚くらいの若苗を選ぶと立派に生長しやすいです。正しい野菜の苗の選び方を覚えて家庭菜園をエンジョイしてください。

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3.接ぎ木苗は連作障害が起こりにくい

野菜の接ぎ木苗(台木と穂木の接合部分)

野菜の苗には、実生苗(みしょうなえ)と接ぎ木苗(つぎきなえ)の2種類があります。

ホームセンターで販売されている苗の値段でいうと、1苗100円くらいのが実生苗で、1苗250円くらいのが接ぎ木苗です。

実生苗はタネからそのまま育てた苗のことで苗には何も加工はされていませんが、接ぎ木苗は土台の部分(台木)と土台の上の部分(穂木)を呼び、接ぎ・挿し接ぎしてつなぎ合わせて1本の苗にしてあるので、台木と穂木は使われている植物が異なります。

ですので、接ぎ木苗は、土台の部分(台木)には根が強く張り病気に掛かりにくく連作障害が出にくい植物(赤ナスやかぼちゃなど)の茎と根、土台の上の部分(穂木)は本来の野菜の茎がくっ付いていて、台木の根の強さを考慮すると生育に失敗しにくいというメリットがあります。

普通の実生苗か、病気になりにくい接ぎ木苗か、どちらを選べばいいのかわからない方や初めて家庭菜園を始めようと思われている方は、接ぎ木タイプの苗を購入した方が育てやすいと思います。また、接ぎ木タイプの苗は根っこが強いので養分をよく吸収できよく育つので多収穫ができるメリットもあります。

但し、台木と穂木が接合されている部分を土に埋めると穂木から根が伸びてきてしまい接ぎ木の効果が落ちるので植え付ける時は接合部分は埋めないでください。

接ぎ木苗は値段が少し高くなりますが、連作障害が起きにくく病気に強いという特徴があるので、去年の家庭菜園では上手に育たなかったという方は是非とも接ぎ木苗を活用して今年は多収穫できるように準備してみてください。

トマト(大玉、中玉、ミニ)、ナス、ピーマン、甘トウガラシ、メロン、キュウリ、スイカなどの実もの野菜は、園芸店で実生苗とともに豊富な種類の接ぎ木苗が様々なメーカーから販売されています。

4.野菜の苗が購入できるおすすめのネットショップ

てしまの苗屋さんから購入した野菜の苗

野菜の苗は、4~5月にホームセンターの園芸コーナーに行けば購入することができます。

特にゴールデンウイークの期間中はたくさんの家庭菜園好きの人が野菜の苗を求めてお店に訪れますので、ひょろひょろした苗、しおれかかった苗、虫食いの苗などが売れ残っていて自分が購入したいお目当ての苗が売り切れていることが多くあります。

そのような状況では、良い状態の苗を選ぼうと思っても、悪い状態の苗しか残っていないので、定植しても健全に育ってくれるのかは運次第です。

また、自分で良い苗を見分けるコツがわからない方は、売れ残っている悪い苗を購入しがちになりますが、その場合は植え付けてからの生育が思わしくないという状況に陥りやすいので、無理をして購入しない方がいいです。

ホームセンターに良い状態の苗が残っていない時は、インターネットで野菜の苗を販売しているショップを利用するのがおすすめです。良い苗の見分け方がわからない方や去年家庭菜園を始めたけど失敗してしまった方もインターネットのショップから野菜の苗を購入するのがいいでしょう。

私がおすすめする野菜の苗を購入できるお店は、インターネットショップのてしまの苗屋さんです。

特にてしまの苗屋さんの接ぎ木タイプの苗がおすすめです。ナス科やウリ科の野菜(トマト、ナス、ピーマン、キュウリなど)は接ぎ木タイプの苗があるので、接ぎ木タイプの苗を利用すると家庭菜園が初心者の方でも簡単に育てることができ多収穫も可能です。私は、てしまの苗屋さんから野菜の苗を毎年購入していますが、ホームセンターではあまり見かけたことがないくらいの立派な苗が届きます。

苗の配送には送料が掛かりますが、おまけの苗(250円くらい)を1本サービスで入れてくれるので、ホームセンターの店頭で購入した場合と比べると総費用はさほど変わりません。

今年の家庭菜園は、てしまの苗屋さんの苗で育ててみてはいかがでしょうか。

毎年、ホームセンターで野菜の苗を買って育てているけど上手く育たないとお悩みの方は、野菜の苗の専門業者が育てた苗で栽培してみてはいかがでしょうか?
私はてしまの苗屋さんから毎年、ナス、ミニトマト、キュウリ、ピーマンの接ぎ木苗を購入して育てています。苗はしっかりしていて野菜は大きく育ち、おまけの苗を1本サービスしてくれるのでおすすめのショップです。

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