プランターを使って落花生の育て方

プランターの家庭菜園(落花生の収穫)

市民農園を借りなくてもプランターを使えば家庭菜園を楽しむことができます。

プランターを使った落花生の育て方を覚えて家庭菜園を始めてみませんか。

落花生のタネまきに適した季節は5~6月です。

菜園道具の揃え方、タネまき、苗の植え付け、追肥、収穫までの落花生栽培で行う作業方法をわかりやすく解説しています。

目次

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1.落花生を育てる為の前準備

落花生のタネ撒きと収穫時期

落花生の体への効用
エネルギー:562cal(可食部100gあたり)
落花生には、体の組織を作るタンパク質、抗酸化作用があるビタミンE、エネルギー源となる脂質、そして、タンパク質、脂質、糖質などをエネルギーに変えるビタミンBが多く含まれている栄養価の高い食べ物です。
また、落花生の赤茶色の皮には抗酸化力があるポリフェノールが多く含まれているので皮も一緒に食べると健康にいいです。但し、高カロリーなので食べ過ぎには気をつけましょう。
落花生の基本栽培情報
難易度:簡単
野菜の分類:マメ科
日当たり:日なたが良い
プランターの深さ:15cmくらいの浅型で良いが土の中に実ができるので面積が広い方が良い
栽培に適した時期:5月中旬~11月
タネまき:5月中旬~6月中旬(初心者の方でもタネから簡単に育てられます。)
苗の植付け時期:6月
収穫時期:10~11月
連作障害:あり。同じ土では2年休む
人工授粉:いらない
収穫量:50さやくらい
用意する主な資材
落花生のタネ:おおまさり、千葉半立、郷の香という品種がおすすめです
プランター:深底タイプのプランターを用意してください
培養土:元肥入りで団粒構造になっているもの
肥料:肥料の表面がコーティングされている被覆肥料や速効性の液体肥料が使いやすいです
支柱:不要

まず初めは、タネをまいたり苗を植え付ける前準備として、野菜作りに適したプランターと土を用意します。

こちらを参考にして進めてください。

注意:1回使った土をもう1度利用する時はそのまま使うのではなく、苗を植え付ける前に苦土石灰でpHを中和して、元肥とする肥料を土に混ぜ合わせてください。
苦土石灰は土の表面が薄ら白くなる程度、肥料は有機質肥料や化成肥料をスプーン1~2杯くらいを目安とします。

<おすすめの培養土>

商品名:アイリスオーヤマ ゴールデン粒状培養土 25L GRBA-25
説明:保水性・通気性・排水性に優れた粒状の培養土なので、野菜の根は張りやすく、一般的な培養土よりも生育が良いのが特徴。初心者でも扱いやすいです。

<おすすめの大型プランター>

商品名:アイリスオーヤマ ベジタブルプランター 480
説明:スノコ付きの大型プランターです。落花生は子房柄が地中に向けて伸びて土の中で実ができるので、幅と深さがあるプランターを使って育てないと実ができません。この大きさで土は約20L入り1~2苗育てられます。

落花生のタネはこちらの楽天市場のショップからでも購入できます。

 

2.タネや苗を用意します

タネまきをして苗を育てるか、ホームセンターやインターネットの通信販売などを利用して苗を購入します。

落花生はタネから簡単に育てることができるので、タネから育ててみてはいかがでしょうか?

タネから育てる時は、落花生は寒さに弱いので十分暖かくなった5月中旬頃になったらプランターに点まきで深さ2cmくらいのまき穴を作って直接まくか、ビニールポットにまいて日当たりが良い場所で育てます。遅くても6月中旬までにはタネまきを終え発芽させましょう。また、3月などのまだ寒い時期にタネまきすると発芽せずに腐るので気をつけてください。

落花生は害虫や病気の被害はほとんどないので水やりを適度にしていれば大きく育っていきます。

但し、タネをプランターへ直まきした時は、タネが鳥に食べられるので発芽するまではペットボトルの切れ端などをタネにかぶせて鳥に食べられないようにガードしてください。

注意:前回マメ科を育てた土で落花生を育てると連作障害といって病気に掛かりやすくなり収穫量が減ります。同じマメ科の野菜を育てる時は新しい土を使うか、2年後に育てるようにしましょう。

タネから苗を育てようと考えている方は、こちらを参考にしてください。

普段の水やりは朝や昼が適していますが、特に時間帯を気にしなくても大丈夫です。土の表面が乾いていることに気が付いたら、その都度水を与えてください。

日当たりの関係がありますが、

  • 春は朝から昼の時間帯
  • 夏は朝から夕方の時間帯

に水やりをしなければ野菜がしおれてしまうと思います。特に夏場は暑さで土が乾燥してすぐにしおれるので水やりをしっかり行いましょう。

苗を購入する場合は、こちらを参考にして良い苗を選んでください。

タネが発芽しない時は水で1日浸すと芽が出てくるので、芽が出てから土にタネを埋めると簡単に苗が作れます。

↓水を含ませたガーゼでくるんで芽が出てきた落花生のタネ↓
落花生のタネを水で浸して発芽させる

↓タネから発芽させた落花生の苗↓
落花生の苗

3.苗をプランターへ植えつけます

プランターへタネを直まきした方は、苗をプランターに植えつける作業はありませんので、次の項(4.追肥します)に進んでください。

気温が暖かい6月上旬頃になったら、日当たりが良い場を選び、株と株の間隔を15~20cm程離して植え付けてください。
※植えつけに適した苗は、葉が数枚でてきたものです。

苗の植え付け直後はたっぷりと水を与え根がしっかり張るまで乾燥させないようにしましょう。

プランターへの植えつけ方法は、こちらに詳しく書いてありますので参考にしてください。

落花生の苗をプランターへ植えつけ

4.追肥します

プランターへタネを直まきした時は葉が数枚くらいついた頃から、また、苗を植えつけた時は植え付けてから1週間後から定期的(1~2週間に1回)に肥料を補充します。

落花生はマメ科なので根っこに根粒菌(こんりゅうきん)が住みついて空気中の窒素を利用して土壌中で窒素肥料を自ら作りだしてくれるので、窒素成分の肥料に関しては少なめに与えればいいでしょう。葉の色が全体的に黄色っぽくなってきたら肥料切れですので様子を見ながら与えてください。

追肥は、窒素成分よりも根の生長に必要なカリと実の生長に必要なリン酸が多く含まれた速効性の液体肥料を水やりの代わりとして与えるか、又は緩効性の化成肥料をスプーン1杯くらい与えていきましょう。

追肥をする方法は、こちらを参考にしてください。

肥料が効きすぎているかの判断は、こちらを参考にしてください。

注意:窒素成分を過剰に与えると、つるボケといって茎はどんどん伸びて葉は大きく茂っていきますが、実が大きく育たないという症状が現れます。窒素成分の与えすぎには気をつけましょう。

↓落花生の根についた丸い形は根粒菌によるもの。窒素が豊富です。↓
落花生の根の根粒菌

<おすすめの液体肥料>

商品名:ハイポネックス 原液 800ml
説明:価格が安く野菜以外にもいろいろな植物に使うことができるコストパフォーマンスに優れた万能タイプの液体肥料です。野菜に使う時は原液を水で500倍に薄めて1週間に1回水やりの代わりとして使います。

<おすすめの化成肥料>

商品名:大和 いも・まめの肥料 600g
説明:窒素よりも、カリ・リン酸が多く配合されている肥料なので、つるボケになりやすいマメ科の野菜を育てるのに適しています。

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5.花が咲きます

苗を定植してから1カ月くらい経過すると黄色い花が咲き始め、花が咲いた数日後に子房柄(しぼうへい)が地面の中に向かって伸びていき、地面に入ってから1週間くらいで子房柄の先端にさやができ落花生の実が膨らんでいきます。

ですので、植え付けたプランターのサイズが小さいと子房柄が地中に入るスペースがなくなったり、茎がプランターの幅よりも大きく生長してはみ出すので、せっかく伸びた子房柄にさやが着かず枯れてしまいます。

もし、子房柄がプランターからはみ出していたら、子房柄が地中に入るように小さいプランターで別途受けるなどして対処してください。子房柄の長さは10cmくらい伸び、子房柄が地中に入り込まないと結実しないので注意してください。

同じマメ科でも、エダマメは花が咲いたところにさやが着きますが、落花生は地面の中にさやが着き始めるという違いがあります。数日経てば土の中でさやは大きくなっていくので、何日経っても花に実がつかないので失敗したかなと勘違いしないでください。

落花生は人工授粉は必要なく、花が咲いてから2カ月くらい経つと収穫できる実の大きさに生長します。

但し、子房柄が地中に入る時に高温で乾燥が続くとさや着きが悪くなるので、乾燥させないように忘れずに水やりをしましょう。

↓黄色いのが落花生の花です↓
落花生の花

↓プランターからはみ出た落花生の子房柄は土に入るように工夫して育ててください。子房柄は土に入った後に引き抜くと実がつかなくなるので気をつけてください。↓
落花生の子房柄

6.収穫します

収穫時期の目安としては葉っぱが枯れ始めた頃で、落花生のさやに網目がしっかりとできていたら収穫適期となります。日数でいうとタネまきから3~4カ月後に収穫作業を始めます。

落花生はマメ科ですが、エダマメのように地上に実はできません。地中に実ができるので掘ってみないことには実が膨らんでいるのかわからないので、10月に入って葉っぱが枯れ出してきたら晴天の日に試しに1株掘り起こしてください。また、収穫が遅れると味や質が悪くなるので気をつけてください。

落花生の食べ方ですが、さやのまま鍋で30分程ゆでてからマメをさやから取り出して食べると美味しく召し上がれます。

↓葉っぱが枯れ出したら試し掘りします↓
落花生の葉が枯れたら収穫時期

↓掘り起こした落花生。1株で50さやくらい収穫できます↓
落花生の収穫

さやを収穫する時は、株を掘り起こした後に数日間邪魔にならない場所でよく乾燥させてください。

まれに落花生のさやに穴が開いているものが見つかると思いますが、実が虫に食べられているので見つけ次第捨ててください。

↓さやに穴が開いている落花生↓
落花生のさやに穴が開いている

↓穴が開いている落花生は虫に実を食べられています↓
虫に食べられた落花生

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